レポート

令和4年工藝の森活動報告書を公開いたしました!

2023-01-11

工藝の森は、現在3団体にご寄付をいただいています。

また、これまでにもクラウドファインディングにて、多くの方々のご支援をいただいてまいりました。

さらに、日々の森の活動においては、多くのコミュニティの皆さまに、森での実際的な活動にご参加いただいています。

工藝の森に心を寄せるこのような方々に、日々の地道な活動をご報告すべく、『工藝の森活動報告書』を制作いたしました。

特に森での活動にフォーカスを絞っての活動報告となります。ぜひご覧ください。

来年度より、年度末にまとめて報告書をまとめてまいりたいと思います。

引き続きのご支援を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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報告書よりの引用:『結びの言葉』

日本にコロナの恐怖が押し寄せた2020年春、最初の緊急事態宣言の中、私たちの森づくりの活動は、静かに始まりました。突然課された生活や活動の制限によって社会に満ちていく閉塞感からの脱出を願って、市街地からも、私たちの森に足を運んでくださる方々に恵まれた年でした。2021年に入り、コロナはもはや当たり前にそこにあるものとなり、工藝の森のある山間地域・京北でも、罹患する方が多くなってきました。2022年に入ると、ようやくイベントや集団活動がしやすくなってきましたが、今度は戦争や長引くコロナの影響が、経済や政治など、社会の隅々まで窺えるようになってきました。

その間、森はいつでも、安心感をくれる場所でありつづけています。育てている木々のために周囲の森を間伐したり水脈を整備するなど、人が丁寧に手をかけてあげると、とたんに風が動き水の流れが変わり、植生も変わっていくなど、確かな手応えを返してくれることに、やりがいを感じてきました。


単に収穫することだけを目的としていない、学びのフィールドとしての工藝の森では、人々と森の木々がどんな関係性を作ってきたのかについての知恵を、多くの方々に共有するプロセスが進んでいます。その活動を通して、私たち自身の「森を観る解像度」も格段と上がってきたように思います。


この数年間を経て、「私たちの文化を支えているのは『自然』であり、そのような文化的なモノづくりは、森づくりから始まっている」という工藝の森のメッセージは、より多くの人に響くようになってきたように感じています。それは私たちの地道で気の長い活動の成果、と言いたいところですが、実際は、この惑星が限度に近づくなかで起こっている社会の様々な警鐘的な現象によって、居てもたってもいられない人たちがこれほどまで増えてきている、ということなのでしょう。


このような「地球の曲がり角」にて、工藝の森の活動に期待する皆さまに恵まれ、私たちの森が育まれていることに、何より希望をいただき、感謝の念を感じずにはいられません。私たち自身が学びを深め、この森が多くの人々の学びを促すフィールドとなるよう、そしてそのような森が少しでもひろがっていくよう、今後も引き続き努力してまいります。これからも、お力添えをどうぞよろしくお願いいたします。

2022.12.30

『工藝の森』主宰

一般社団法人パースペクティブ

代表理事 堤卓也・高室幸子

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