『工藝の森』は、植えることから始まるモノづくりを通して、自然と人との関係を学びなおす場です。ここでは、うえる・そだてる・いただく・つくる・つかう・なおすという行為の循環をとおして、人が自然のプロセスの一部として生きることの意味を問い直しています。素材を育てることは、同時に人の感覚や社会のあり方を耕すことでもあります。森は単なる資源の供給地ではなく、モノづくりの思想や社会のあり方を考える「生きたフィールド」。
ここでは、森づくりからモノづくりまでの実践を通じて、生命と文化のつながりを見つめ直します。それは、“つくること”を通して“生きること”を考えるための、もう一つの学校のような森です。
『工藝の森』では、植えることから始まるものづくりの思想を、森づくり、リサーチ、教育、そしてモノづくり(工藝)という4つの実践を通して形にしています。それぞれの実践が響き合いながら、人と自然、文化と生態系が再び結びあう「再生的な文化(Regenerative Culture)」の基層を育んでいます。